【INTERVIEW】

Bureo ブレオ

 

無駄にしないで、着てください。

「ネットプラス」  

THE BEST WAY TO STOP POLLUTION?  

photo:©Bureo

 

 

海をゴミから守り、汚染を止めるにはどうしたらよいのでしょうか?

世界の海には毎年880万トンものプラスチックが流出し、

その大部分は廃棄された漁網を含めた使い捨てのプラスチックゴミです。

米国・カルフォルニア州を拠点とするブレオはこの冬、

アウトドア企業のパタゴニアとともに、

寿命を迎えて廃棄された漁網を再生した服づくりを始めます。

プラスチック汚染を海から遠ざけ、さらに地元の支援にも挑戦する、

 

ブレオ共同創設者のベン・ネッパーズさんに聞きました。  

 

photo:©Bureo

 

廃棄された漁網をゴミにせず、 ジャケットに生まれ変わらせる  

 

ブレオ:海の生態系に大きな影響を及ぼす廃棄された漁網は、

寿命を迎えても新たな使い道がなく長年問題となっていました。

私たちは 「海を守る一助として漁網による汚染に終焉を もたらす」というミッションをもって、

南米の漁業共同体と協力し、

廃棄された漁網を回収しナイロン素材として再生する活動をはじめました。

2014年1月にチリ南部でスタートした 「Net Positiva」(ネット・ポジティバ)は、

漁業者に対し環境に配慮した廃棄場所を提供し、

そこからブレオがリサイクルできる耐久性の高い原料を調達しています。

 

ブレオのリサイクル素材は「ネットプラス」と呼ばれ、

それは完全に追跡が可能で100% 漁網を原料とした再生素材です。

100%ポストコンシューマー・リサイクル素材 の「ネットプラス」は、

ブレオがパタゴニアと共同開発したものです。

 

漁網から再生した高密度ポリエチレン(HDPE)は20年春にパタゴニアの帽子のつばの芯に初採用され、

今冬は初めて「ネットプラス」素材を採用したテキスタイルを使ったジャケットが

市場に投入されています。

 

ブレオにとってパタゴニアは初期の投資家であり、

アイディアや価値観を共有する特別なパートナーです。 

 

責任ある持続可能なプロジェクトへ 雇用と教育を多くのコミュニティと  

 

ブレオ:大切にしているのは、海をゴミから守ると同時に、

地元の漁業コミュニティや労働者に有益な解決策を提供することです。

不要になった漁網に新しい使い道を与えるだけでなく、

現地の労働者に雇用機会と教育を提供することで、

持続可能なプロジェクトを実施します。

 

ブレオは現在チリ、アルゼンチン、ペルー の55の異なる漁業コミュニティと協力していますが、

今後はエクアドル、さらには北米でカルフォルニア州のベンチュラを拠点に西海岸をメキシコへ、

活動の地域を広げていきます。

 

海は大きく、廃棄物の問題は根本から解決することは簡単ではありませんが、

漁業者やコミュニティに直接働きかけることで、

海で問題になる前にゴミを阻止することはできます。

 

漁網を再生したスケートボードを作るというアイディアで創業したブレオですが、

最初は1万ポンド程度だった漁網の回収量は、

今や120万ポンドまで拡大しました。

「ネットプラス」素材を採用する企業もパタゴニアのほか様々な分野に広がっています。

廃棄物のライフサイクルソリューションの実現にむけ、

ブレオと一緒に挑戦するコミュニティや企業のつながりをもっと広げていきたいと考えています。 

 

 

 

 

   What is Bureo ? ブレオって何ですか?

ブレオは2013年にベン・ネッパーズさんはじめ3人の米国人が創業したスタートアップ企業。

パタゴニアが志を同じくする企業を支援する

「ティンシェッ ト・ベンチャーズ」($20Million & Change基金)の出資を受け、

南米の漁業コミュニティから廃棄される漁網を買い取り、

素材として再生する「ネット・ポジ ティバ」イニシアティブを実施しています。

海をプラスチック汚染から守り、

漁業従事者を支援する活動は広がり、

漁網100%の「ネットプラス」素材を採用した商品は「パタゴニア」のほか、

スケートボードの 「Carver Skateboards」、

自転車の「Trek」、

サングラス の「コスタ」、

玩具の「ジェンガ」などで使用が始まっています。

ブレオとは、チリ先住民族の言葉で「波」 を意味しています。   

 

Bureo.inc  ブレオ  https://bureo.co/  

ブレオ公式インスタグラム https://www.instagram.com/bureo 

 

 

汚染が始まるまえに汚染を阻止することを目指す

ポストコンシューマーリサイクルをもっと身近に 

 

Patagonia パタゴニア

    

パタゴニアとブレオが協業し開発した再生素材「ネットプラス」が

この冬、ついに服になりました。

これまで帽子のツバだけに採用されていた「ネットプラス」(HDPE=高密度ポリエチレン)に加え、

今冬は新しい 「ネットプラス」(ナイロン6プラスチック)がアウターウエアに採用されています。

今秋冬のネットプラスを採用した製品は65種類以上で、廃棄漁網84トンを再利用。

2022年春にはトレイルやサーフィン、キッズなど 100種類以上のネットプラス素材が採用される予定です。

ブレオとパタゴニアのさらなる挑戦にご期待ください!  

Women's AlpLight Down Jacket                                           Men's AlpLight Down Jacket 

ウィメンズ・アルプライト・ダウン・ジャケット                           メンズ・アルプライト・ダウン・ジャケット

  

再生素材「ネットプラス」を採用したアウターウエア「アルプライト ダウン ジャケット」は

800フィルパワーのトレーサブルダウンを封入し、

コンパクトに収納可能ながら冷涼な天候下のアクティビティで体を温かく保ちます。

フェアトレード・サーティファイド縫製製品。長く愛用できるオススメの一着です。価格は41,250円(税込) 

 

 

パタゴニア日本支社 https://www.patagonia.jp/  

パタゴニア公式ブログ「クリーネストライン」 https://www.patagonia.jp/blog/ 

 

■インタビューのロングバージョンは、近日公開予定です。